通説以上、陰謀論未満

他のブログと異なる点:論文や学術本を根拠に示しているため、より信頼度の高い情報を提供いたします。

日本政治

一院制は危ない

日本政治は、衆議院と参議院を両方有する「二院制」の形をとっている。しかし戦後には、「参議院は、衆議院と同じことしてるから要らないじゃん」という批判があった。さらに、2007年以降に衆参で多数派が異なる「ねじれ国会」が常態化し、「参議院が強すぎ…

「若者の〇〇離れ」は、根拠も、言う意味も無い

「若者の〇〇離れ」というフレーズをよく聞く。しかし、根拠が曖昧だったり、根拠が正しくてもそれが「悪いこと」であるかのように見せたり、良い傾向とは言えない。本記事では、「若者の〇〇離れ」を叫ぶ記事の一部が、根拠や言う意義が無い理由を説明する。

非公開=悪、黒塗り文書=悪 とは限らない

「非公開の委員会」「黒塗りの文書」と聞くと、悪いことをひた隠しにしているようなイメージを受ける。しかし、ノルウェーの社会科学者 ヤン・エルスターらは、非公開のメリットを指摘する。さらに、行政文書を黒塗りにしなければならない場合もある。今回は…

「自分の若い頃に納めた保険料の分が、自分の年金になる」という誤解

年金に詳しくない方は、しばしば「自分の若い頃に納めた保険料の分だけ、自分の年金になる」という勘違いをしている。しかし、実際は「今の若者が今のお年寄りに仕送りしている」というのが正しい理解だ。

「保守=新しいこと嫌いな伝統主義」とは限らない

保守と聞くと、伝統から頑なに離れない政治家を想像する人も多いだろう。しかし、保守思想の父と呼ばれるエドモンド・バークは、アメリカの独立を支持していた上に、後の自由党であるホイッグ党に所属していた。伝統から離れないはずなのに自由だらけだ。こ…

良い天下りもある

悪名高い天下りだが、3つのメリットもある(あった)。

「多様性が大事だから、移民の文化を全て受け入れよう」←ちょっと危険

人手不足の解決策として、しばしば移民が議論される。しかし、「移民の文化も大切にしよう。多様性の時代だから。」と考えるのは安易だ。もちろん差別してはならないが、多様な文化を一箇所に集めると、社会秩序が乱れる可能性があるからだ。

国民に本音を隠すことも大事〜消費増税とデジタル庁から学ぶ〜

政府に「なんでも本音で話せ」と考える人がいるが、建前と本音の使い分けは非常に重要だ。消費増税とデジタル庁の二つを例に、その理由を説明する。

「政治家は、答弁で紙ばっか読まずにアドリブで話してよ!」←無理

国会答弁を見て「政治家は、紙ばっかり読まずにアドリブで話してよ!」という人がいるが、それは難しい。